人事労務FAQ
年次有給休暇には「出勤率・出勤日数」が発生要件となっていると思いますが、その考え方について教えてください。
- 【ポイント】
- 出勤日÷全労働日≧80%であれば年次有給休暇が発生します。
- 【説明】
- 年次有給休暇の発生要件である「全労働日の8割以上出勤した」ということは、出勤日÷全労働日≧80%であればよいわけですが、この場合の全労働日、出勤日の考え方が問題となります。全労働日とは労働契約上労働義務が課されている日をいいます。具体的には就業規則等で労働日とされた日ですから就業規則等で定められている休日以外の日のことです。
なお、休日出勤をさせた場合であっても、その日は元々休日でしたので全労働日には含まれません。また出勤日とは全労働日のうち現実に就労した日のことです。この場合、労働日ごとに就労の有無を判断しますので、遅刻早退のように労働日の所定労働時間の一部しか就労しなかった場合であっても出勤として取り扱わなければなりません。
なお、就業規則等で定められる慶弔休暇等の特別休暇を取得した場合の年次有給休暇の出勤率の算定については、
- 労働義務を免除するものなので全労働日から除外する。
- 労働義務不履行の責任を問わないものとして欠勤とする。
- 出勤率の算定にあたっては、出勤したものとして取り扱う。
- のいずれかを企業ごとに定めておく必要があります。