上司の承認なしで自発的に残業をしている社員の労働時間は残業時間になりますか?

上司の承認なしで自発的に残業をしている社員の労働時間は残業時間になりますか?

2010.07.01

【ポイント】
業務との関連性や強制の有無、使用者の管理の有無により残業時間かどうか判断されます。

【説明】
まず、残業時間かどうかについて業務の関連性が必要です。また、通達により使用者の実施する勉強会等であってもそれが使用者側で強制していれば労働時間になり、 就業規則上で制裁などの不利益の取扱いをしない自由参加であれば労働時間にならないとしています。

社内に残って自主的に残業をしている社員に対して上司がそれを放置していれば、黙示の指揮命令があったとされ残業時間とされます。また、労働者が自主的に自宅に仕事を持ちかえり作業をした時間については、「自己の担当業務を消化するためにやむを得ずされていたものにほかならないから、作業の身体及び精神に
与える影響は、使用者の指揮監督下における残業による負荷と変わらない」として考慮された判例があります。

自発的残業に対処するためには、上司等が社員の残業について管理し、業務の進捗状況により残業が必要な場合はその都度許可や指示を出していることや 残業が必要ない場合には労働者に帰宅を命じていること等、適正に労働時間を管理する必要があるでしょう。

【関連条文】
■関連法令
労基法第37条
■関連通達
S26.1.20基収第2875号、 H11.3.31 基発168号
■関連判例
八尾自動車興産事件(大阪地 S58.2.14 )
京都銀行事件(大阪高 H13.6.28 )
千里山生活共同組合事件(大阪地 H11.5.31 )
和歌山労基署長( NTT 和歌山設備建設センター)事件(和歌山地 H15.7.22 )
■罰則
労働時間とされた時間外労働について割増賃金を支給しないと労基法第119条 (時間外、休日及び深夜の割増賃金支払い義務違反)
- 6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金

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