管理職には、残業手当を支給する必要はないと聞きますが、労働時間の規定が適用除外になる「管理監督者」の範囲について教えてください。

管理職には、残業手当を支給する必要はないと聞きますが、労働時間の規定が適用除外になる「管理監督者」の範囲について教えてください。

2010.07.01

【ポイント】
管理監督者とは、「一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきもの」と解釈されます。

【説明】
労基法の労働時間、休憩および休日に関する規定の適用が除外されている「監督若しくは管理の地位にある者」の範囲は、その規制の枠を超えて活動することを要請せざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限られます。会社における職位や資格の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目し、実態に基づいて判断されます。

具体的には、

  1. 経営者と一体的な立場にある者で労務管理上の指揮権限を有していること
  2. 出退勤について厳格な規制を受けず自己の勤務時間について自由裁量権限を有すること
  3. 職務の重要性に見合う十分な役付手当等が支給されており、賞与について一般労働者に比べて優遇措置が講じられていること

等の条件を満たしていることが必要です。

一般的に「課長」以上を管理監督者として取り扱っている会社が多いようですが、法的に妥当性がない場合もあるようです。労基法上の管理監督者として認められるためには、上記の条件を満たしているか具体的に判断する必要があります。

また、深夜業に関する規定は適用除外とされていませんので、管理監督者であっても深夜に労働させた場合には、深夜割増賃金の支払いが必要です。

【関連条文】
■関連法令
労基法第41条
■関連通達
S22.9.13 基発第17号、S63.6.14 基発第150号
■関連判例
サンド事件(大阪地 S58.7.12 )、徳州会事件(大阪地 S62.3.31 )
■罰則
割増賃金を支払わないと労基法第119条(割増賃金支払義務違反)
-6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金

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